尾瀬に行ってきました。群馬に生まれて40年も住んでいますが、尾瀬に行くのは初めてです。
今回はバスツアーでしたので家から数kmの集合場所まで車で行って、そこから群馬県側で最も尾瀬に近い鳩待峠(尾瀬戸倉スキー場から約10km)まで、バスで行って、そこからは徒歩です。
鳩待峠は、今年は暖冬で雪が少なかったためか、ミズバショウの開花が早いことがTVや新聞などで報じられたこともありますが非常に混んでいました。
鳩待峠の駐車場から見た至仏山
鳩待峠からまずは3.3km山道を降って尾瀬ヶ原の入り口である山ノ鼻を目指します。この3.3kmは前半の山道が結構急ですが、木道や階段が整備されていますので、それほど気を使う必要もありませんし、登山の技術も必要はありません。できればストックがあればいいですが、靴さえしっかりしていれば問題ないでしょう。靴は底の厚いスニーカーでも大丈夫だと思いますが、できればトレッキングシューズがいいと思います。(帰りに、パンプスと革靴で下りていくアベックを見ましたが大丈夫だったのでしょうか。)
鳩待峠から山ノ鼻の道で最もきついのは途中休めるようなところがほとんどないので、3.3km:約1時間歩きっぱなしになることと、人が多いので前の人についていくしかなく自分のペースで歩けないことです。
鳩待峠から山ノ鼻の道は行列をハイカーで行列ができています。
この木道ですが東京電力の刻印がありましたので、東京電力の協力で作られているようです。
木道には“TEPCO H17”のマーク
尾瀬にはまだ着きませんが、道の周りにはすでにミズバショウが咲いていました。
木道の脇にもミズバショウが咲いています。
また、途中ウグイスがきれいに鳴いたり、涼しげな川の音が聞こえて、歩き続けて疲れた体を元気付けてくれます。
木道から見える尾瀬に向かって流れる川上川
鳩待峠を出て約1時間で山ノ鼻に着きました。晴れて気温もだいぶ高くなっていたためか、山ノ鼻に着いたときは汗だくでした。
山ノ鼻の標識
鳩待峠から1時間、やっと尾瀬につきました。
今回のツアーでは山ノ鼻まで団体行動で、山ノ鼻からは自由行動となっていましたが、基本的には山ノ鼻から約5kmの竜宮まで行きましょうということなので、ツアーから離れ、家族で竜宮を目指し木道を歩き始めました。
尾瀬湿原の案内板
入山数を調べる機械
鳩待峠にもありました。
山ノ鼻から竜宮までは、まずミズバショウがたくさん咲くカラマツの生えた湿地です。
カラマツとミズバショウ
カラマツを過ぎると、池塘(ちとう)とよばれる小さな池がたくさんあり、池塘の間を縫うように小川が流れています。池塘の周りにミズバショウは咲いていませんでしたが、小川の周りにはミズバショウがきれいに咲いていました。
湿原の中を流れる川とミズバショウ
また、木道の周りに不思議とミズバショウが咲いていました。
木道のそばに咲くミズバショウ
このあたりでは遠くでカッコーが声が、湿原からはカエルの鳴き声が聞こえます。池塘の水温が低いためかオタマジャクシは見ませんでした。
山ノ鼻から竜宮まではさすがに距離があるためか、ところどころ休む場所があります。が、次から次へと人が来るのでゆっくり休むことができません。木道の上も列を作って歩いている状態なので途中で止まってゆっくり景色を楽しむことができません。
木道を列を作って進むハイカー、後ろの山は雪の残る至仏山
1時間ほど歩いて三又(牛首)のすぐ手前まで行ったのですが、ここで早起きした疲れが出たのと、天気がよく日差しがきつくて体力的にこれ以上進むのは難しいと判断して、山ノ鼻に戻ることにしました。
牛首の手前から見た竜宮方面、手前の池が“池塘”
山ノ鼻から竜宮方面に向かう人は多いのですが、山ノ鼻に向かう人は少なかったので、ゆっくり山ノ鼻に戻りました。
途中「虹が出てる」といわれて空を見ると、太陽の周りを丸い虹が出ていました。これって、天気が悪くなる前の現象ですよね?
珍しい現象なので写真を撮りたかったのですが太陽を撮影するための方法がわからないのであきらめました。
山ノ鼻に戻って少し休んでから、尾瀬自然植物研究見本園を回ってみました。尾瀬自然植物研究見本園は20分ほどと、40分ほどで一周できる2本のコースがあります。
尾瀬自然植物研究見本園を回るコースは短いですが、花がたくさん咲いていました。
尾瀬自然植物研究見本園の満開のミズバショウ
ここのミズバショウは小ぶりです。
尾瀬自然植物研究見本園のミズバショウとリュウキンカ
尾瀬自然植物研究見本園の木道
木道をふさぐシラカバ、白く見えるのは全部ミズバショウです。
また、竜宮に向かうほうでは見ませんでしたが、川で魚、湿原の水溜りでおたまじゃくし、池塘でゲンゴロウを見ました。
山ノ鼻でゆっくりして、昼食をとった後、集合時間になり鳩待峠まで戻りました。午前中に見た丸い虹の通り、天気は悪くなってきていて、鳩待峠まで残り5分くらいのところで雨が降ってきましたがたいしたことがなかったのでレインコートを着ることなく登りました。
山ノ鼻から鳩待峠までは行きの下り同様、休むところがないためほぼ歩き通しでした。(あまりにきつくて写真を撮る余裕がありませんでした。)
鳩待峠はすごい混雑状態でトイレやバスのチケット売り場は長蛇の列でした。私たちは貸し切りバスだったので、すぐバスに乗って帰れましたが、並んでバスに乗った人は大変だったでしょうね。
鳩待峠〜山ノ鼻の間はまったく休むところがないわけではありませんが、私はツアーで団体行動だったため、ツアー全員で休むような場所がなかったため休むことができませんでした。少人数であれば、何箇所か休むことが可能です。(30分に一回くらいは休むようにしたほうがいいと思います。)
何回か写真などで出てきた至仏山ですが、6月30日までは残雪のため入山禁止となっています。
最後になって雨に降られましたが、幸いにして小降りだったのでレインコートを着ることはありませんでした。山の天気は変わりやすいのでレインコートは持って行ったほうがいいでしょう。
私たちが行ったときも昼ごろの天気から雨が降るとは予想できませんでした。
尾瀬で木道を歩くときの注意点ですが、湿原は木がありませんので、日陰がまったくありません。標高1,400mの日差しは強烈ですので、日焼け対策をしっかりしましょう。長袖のシャツと、つばの広い帽子がいいでしょう。
なお、山小屋に泊まる人は山小屋では石鹸の類は一切使えませんので、日よけメイクをしっかりした場合、ふき取るタイプのクレンジングが必要だと思います。
尾瀬は帰るときは登り道になりますので、ある程度体力を残して行動しましょう。私たちは竜宮まで行かずに、山ノ鼻周辺の尾瀬自然植物研究見本園を回りましたが、日ごろ運動不足の人は無理をせず行動しましょう。(同じツアーで竜宮までいった人は非常に疲れていました。)
尾瀬自然植物研究見本園でも十分に尾瀬の雰囲気を味わえると思います。